ステンドグラス悪童日記

ステンドグラスの色検査

福岡の玄関とリビングに設置するステンドグラスの色検査です。
ガラスカットが終わるとクリアガラスに並べて色を見ます。

お近くの施主様なら来ていただきますが、遠方なので写真を送ります。

カット前に主要なガラスの画像を送り、デザイン修正とか所はお電話するようにしました。
遠方の不安もメールより声で多少は消されるのでは、と思います。

玄関の樹木と風景のステンドグラス。

背景は透明感あるフリモントなどのアンティークを使用。湖はもう仕入れられなくなったなったランバーツの水色リーミーです。幹はヤカゲニーを3社から仕入れ良い所を使いました。奥の山は茶色から緑に変わるグラデーション、手前の山は茶色のスペックル。どちらもフリモントです。

雀と草花です。花を1部ピンク色のヤカゲニーに変えました。ココモの葉は綺麗な発色になります。

雀の周りの葉は、草花と区別するためウロボロスの緑を使用。
雀と赤い実の部分は、表情を出すため絵付けをしました。

雀の画像を探し、より近い角度の物を参考にしました。

丁寧にケイムで組みます。カットが正確ならきつく組めば正確な寸法になります。
隙間なく組むことで強度も上がります。

木枠で梱包して発送。現地の業者さんと取付けました。


ステンドグラス図案

福岡県から、玄関とリビングに設置するステンドグラスのご依頼です。
日帰りで現調、打ち合わせをすませ、あとは電話とメールでやり取りします。

過去の作品から。樹木のステンドグラスをご希望です。

ご希望のデザインと、こちらで良いと思えるデザインをご提案します。
リビングにはスズラン、タンポポなどの細かな花とスズメと蝶のご希望です。

樹木の空は直線で構成し、リビングは赤い実を足し、花の色など細部を変えて製作します。


ステンドグラスのデザインを考える。

ご紹介が遅れましたが夏前にご依頼いただきました。
美容院のドアに設置するステンドグラスです。
納期も少なくデザイン画をできた順に提出しました。

ご希望は円をデザインすること、2枚の大きさの違うドアに円の大きさも変えて欲しいとのこと。

いつも手描きでデザインします。数多く描きます。

良さそうな物を仕上げます。中央の花柄が目立ちますが円が重なっています。

親子ドアのデザイン、2枚並べて。

決まりかけましたが,最後に提出した下の図案に決定です。

円の大きさを変えると統一感が出なかったので,同じ大きさの円にしました。

ガラスは数種類のクリアガラスを使用します。


ステンドグラスのデザインを考える

少し前のことになりますが、デザイン画を描きました。

過去の作品や、お持ちのイメージをお聞きして、どんなデザインを望んでいるか考えながら図案を描きます。

シンプルで整ったもの。

クリアの型ガラスだけで色を使わず構成したもの。

もう1つのドアはブルー系の直線。

グリーン系でプリズムをを使ったもの。

どれも良いのですが、最終的には直線の中に大きな曲線の入った図案に決定しました。
面取り、ロンデルなど使用します。

取付後の写真はまた今度アップします。


天窓の制作。

リフォームする家に天窓のステンドグラスです。
今回で3回目のご依頼です。

床に映る色を楽しみたいので、無色は避けカラフルな色合いです。
色検査の様子。赤とオレンジのグラデーション使用。

水平におくので真鍮で補強します。真鍮色が目立たないようにハンダメッキ。

さらに硝子が割れないようコの字型にガムテープを貼ります。
ケイムは円形を重ねるため先に綺麗な円にしておきます。(お茶筒使用)

円がいびつにならないでしょう。中央の大きな円も形をつけてから組みます。

円の中のデザインは、正確に制作するにはちょっとしたコツがいります。

こちらも教室お休み中に制作できたので良かったです。
取付後の写真を撮りに行けたら載せたいと思います。


Fremont(フリモント)後編

前回に続きFremont(フリモント)のご紹介です。

細かな模様があります。ライトブルーグリーンは海に使えるだろうか?茶色は秋の紅葉に、ピンクはバラに。など考えています。

ステンドグラスのデザインで紫を使うのが難しいです。あまり色数がなくて。でも良い赤紫見つけました。他にオパックのグラデーションも。前に紹介したランバーツの紫グラデーションとも違うでしょう。

他に紫系はグラデーションのガラスを色を微妙に変えた3枚仕入れました。

欲しくても手に入らなかった色は、輸入元に好みなど伝えます。
数ヶ月後には入ると思います。

フリモントのガラスは70歳過ぎの職人1人で作っていると聞きました。
(本当?助手はいるのかな?)
1日20枚しかできないらしいです。貴重ですね。

習いに行った日本人がいたみたいですが、事情がありもうその人が作ることはないです。

誰かが継いでくれないかな。


フリモントのアンティークガラス

Fremont(フリモント)はアメリカにある美しいアンティークガラスを作るメーカーです。ファイヤーポリッシュ仕上により表面はつやがあり独特の表情をしています。

仕事の準備はしておきましょう。依頼はありませんが9枚仕入れました。
でも写真はお休み前半に撮影した過去の持ち分です。

緑は泡の部分もあり綺麗でしょう。赤や青にはグラデーションがあります。

次はガラスの流れが綺麗なもの、ステンドグラスのデザインは背景のガラス選択に苦労することがあります。こんな流れのガラスはいかがでしょう。

ガラスって綺麗です。
持っているガラスを1枚1枚拭いていますが、眺めたり、想像したりでなかなか進みません。

でもステンドグラスを全部フリモントで作ることはしないかな。
個人の意見ですが、ちょっと華やか過ぎる気がして。

ランバーツやココモなど落ち着いたガラスと合わせても良いですね。

次回もフリモントのガラスをご紹介します。


ランバーツのアンティークガラス。

ランバーツはドイツのアンティークガラスメーカーです。
1枚1枚手作りの貴重なガラスです。

簡単に作り方の紹介。1100度以上の炉から出したガラスを筒状に吹き、切込みを入れ平にする。(1枚約600x900㎜)
『ランバーツのガラス制作』(←YouTubeで見れます)
作業中や冷却中も温度調節に気をつけ、3〜4人が関わり作り上げる貴重なガラスです。
1枚作るのにどれだけ苦労するのでしょう。
マシンメイドにも良さはありますが、手吹きのガラスは単体で見ても惹かれます。

教室お休みの期間中。ガラスの整理をしています。1枚1枚拭いては見とれます。
目を奪われるのは、妻に出会った時以来です。(なんつって)
色、サイズを書き込み、どこに保管してるか分かるようにします。

単色は落ち着いたものが多いですが、今回はちょっと個性的なガラスをご紹介します。
ストリーキーやグラデーション、ミックスなど。

模様だけでなく、表面のテクスチャーも綺麗です。

ランバーツは独立前のステンドグラス工房で主に使っていました。
約200種類、数百枚、高価なガラスを大板から切れたのは運が良かったです。

ステンドグラスが売れたら新しいガラスを仕入れます。
種類が増えるとデザインの幅が広がります。

フリモントのガラス整理もしているので、また載せます。


ステンドグラスの色検査

愛媛県の教会のステンドグラス、制作の続きです。
カットが終わると色検査、独立後は毎回チェックしています。
遠方ですので、カット前に使用ガラスの画像をお送りしました。

取寄せのガラスは、見てから決めました。
全てキッチリ決めていた訳ではないので、良くなるのならと水色や薄いアンバーなどアンティークガラスに変更。こちらで勝手に変更してものは追加料金もありません。

悩んだのは赤と黄色。こちらもアンティークガラスへとも考えました。
切り終えてからご相談することもあります。

次の日の自然光で見たガラスが綺麗だったので変更しませんでした。

爽やかでしょう。
古かったり厳かで重厚感ある感じなら変更でしたが、新築で小さなかわいい印象、白を基調に明るい室内ならこのまま行こうと思いました。

クリアのリーミーは小さなサイズで良いものが残っていました。外側はサンゴバン(フランスのアンティークガラス)の白を外側ほど濃くしました。
光量の少ない場所なので、反射光でも色が分かるようにオパールセント中心に選びました。

ご確認いただいてからケイムでの組の制作に入ります。


ステンドグラスのデザインについて

愛媛県の教会から、祭壇の上に抽象のステンドグラスの依頼です。

デザインについて詳しく載せます。

円形や無彩色のものなど、過去の作品から複数、興味のあるものを上げていただきました。(他社でもかまいません)
それを頭に入れて図案を描きます。赤、青、黄色など色を使ってとのご希望です。

A、D案は色のない方がお勧めです。とこちらの意見を言いました。
色をご希望されていたので、無色にも簡単に色を付けてお見せしました。

赤「キリストの愛」、青「神の息吹、聖霊」緑「神のつくった森羅万象」、黄色「道、謙遜」を表し、イメージを持たせる。しっかりしたお考えが合ったのでそちらを優先しました。

最終的にD案で色をつけることで決定です。気付かない程度の十字架もあります。

デザインはAかBどちらから選んで。というのでは決める方も不安だと思います。
提出後にどうしたいか、一緒に考えた方がより好みに近いものができると思います。

あまり押し付けず、良くない時にはそれとなく言いながら進めていきます。

今はそうでもなくても徐々に良く思えてくるのでは、など考えながら図案を描くこともあります。


プロフィール

璃房ステンドグラス代表 五味理

五味理

ステンドグラス制作や教室のこと、日々のこと

>>詳しいプロフィール<<


ブログ内検索



カテゴリー

  • 制作について (163)
  • 施工例 (110)
  • 教室 (416)
  • 日々のこと (219)
  • 未分類 (94)


  • にほんブログ村 美術ブログ ステンドグラスへ
    にほんブログ村

    月間アーカイブ

  • 2022年6月 (4)
  • 2022年5月 (1)
  • 2022年4月 (1)
  • 2022年3月 (3)
  • 2022年2月 (5)
  • 2022年1月 (4)
  • 2021年12月 (3)
  • 2021年11月 (3)
  • 2021年10月 (3)
  • 2021年9月 (4)
  • 2021年8月 (3)
  • 2021年7月 (2)
  • 2021年6月 (3)
  • 2021年5月 (6)
  • 2021年4月 (3)
  • 2021年3月 (1)
  • 2021年2月 (4)
  • 2021年1月 (4)
  • 2020年12月 (8)
  • 2020年11月 (7)
  • 2020年10月 (3)
  • 2020年9月 (2)
  • 2020年8月 (5)
  • 2020年6月 (5)
  • 2020年5月 (12)
  • 2020年4月 (13)
  • 2020年3月 (7)
  • 2020年2月 (2)
  • 2020年1月 (4)
  • 2019年12月 (4)
  • 2019年11月 (3)
  • 2019年10月 (4)
  • 2019年9月 (2)
  • 2019年8月 (3)
  • 2019年7月 (1)
  • 2019年6月 (6)
  • 2019年5月 (6)
  • 2019年4月 (7)
  • 2019年3月 (4)
  • 2019年2月 (6)
  • 2019年1月 (1)
  • 2018年12月 (9)
  • 2018年11月 (1)
  • 2018年10月 (1)
  • 2018年9月 (4)
  • 2018年8月 (8)
  • 2018年7月 (10)
  • 2018年6月 (4)
  • 2018年5月 (6)
  • 2018年4月 (11)
  • 2018年3月 (9)
  • 2018年2月 (6)
  • 2018年1月 (1)
  • 2017年12月 (12)
  • 2017年11月 (7)
  • 2017年10月 (6)
  • 2017年9月 (4)
  • 2017年8月 (10)
  • 2017年7月 (7)
  • 2017年6月 (9)
  • 2017年5月 (10)
  • 2017年4月 (8)
  • 2017年3月 (12)
  • 2017年2月 (8)
  • 2017年1月 (8)
  • 2016年12月 (7)
  • 2016年11月 (1)
  • 2016年10月 (8)
  • 2016年9月 (10)
  • 2016年8月 (9)
  • 2016年7月 (5)
  • 2016年6月 (7)
  • 2016年5月 (7)
  • 2016年4月 (9)
  • 2016年3月 (5)
  • 2016年2月 (6)
  • 2016年1月 (2)
  • 2015年12月 (6)
  • 2015年11月 (5)
  • 2015年10月 (7)
  • 2015年9月 (6)
  • 2015年8月 (4)
  • 2015年7月 (6)
  • 2015年6月 (8)
  • 2015年5月 (7)
  • 2015年4月 (7)
  • 2015年3月 (9)
  • 2015年2月 (3)
  • 2015年1月 (3)
  • 2014年12月 (7)
  • 2014年11月 (3)
  • 2014年10月 (2)
  • 2014年9月 (5)
  • 2014年8月 (3)
  • 2014年7月 (2)
  • 2014年6月 (3)
  • 2014年5月 (10)
  • 2014年4月 (8)
  • 2014年3月 (7)
  • 2014年2月 (5)
  • 2014年1月 (3)
  • 2013年12月 (6)
  • 2013年11月 (2)
  • 2013年10月 (3)
  • 2013年9月 (7)
  • 2013年8月 (4)
  • 2013年7月 (3)
  • 2013年6月 (11)
  • 2013年5月 (4)
  • 2013年4月 (2)
  • 2013年3月 (6)
  • 2013年2月 (4)
  • 2013年1月 (3)
  • 2012年12月 (5)
  • 2012年11月 (1)
  • 2012年10月 (3)
  • 2012年9月 (5)
  • 2012年8月 (5)
  • 2012年7月 (3)
  • 2012年6月 (2)
  • 2012年5月 (3)
  • 2012年4月 (4)
  • 2012年3月 (5)
  • 2012年2月 (5)
  • 2012年1月 (2)
  • 2011年12月 (5)
  • 2011年11月 (7)
  • 2011年10月 (2)
  • 2011年9月 (3)
  • 2011年8月 (3)
  • 2011年7月 (4)
  • 2011年6月 (4)
  • 2011年5月 (6)
  • 2011年4月 (6)
  • 2011年3月 (3)
  • 2011年2月 (7)
  • 2011年1月 (4)
  • 2010年12月 (7)
  • 2010年11月 (4)
  • 2010年10月 (8)
  • 2010年9月 (6)
  • 2010年8月 (7)
  • 2010年7月 (6)
  • 2010年6月 (7)
  • 2010年5月 (5)
  • 2010年4月 (8)
  • 2010年3月 (9)
  • 2010年2月 (9)
  • 2010年1月 (10)
  • 2009年12月 (9)
  • 2009年11月 (5)
  • 2009年10月 (9)
  • 2009年9月 (10)
  • 2009年8月 (9)
  • 2009年7月 (13)
  • 2009年6月 (11)
  • 2009年5月 (13)
  • 2009年4月 (10)
  • 2009年3月 (12)
  • 2009年2月 (9)
  • 2009年1月 (11)
  • 2008年12月 (11)
  • 2008年11月 (16)
  • 2008年10月 (9)
  • 2008年9月 (9)
  • 2008年8月 (14)
  • 2008年7月 (11)
  • 2008年6月 (13)
  • 2008年5月 (6)
  • 2008年4月 (7)
  • 2008年3月 (9)
  • 2008年2月 (9)
  • 2008年1月 (5)
  • page top

    Scroll Up